勝田文さんの漫画の中で、
一番表紙に惹かれたのが『Daddy Long Legs』(集英社/2006)。
使われているのはツルツルしたPPコート紙っぽいもので、
感触としてはちょびっと簡素に終わってしまっているのだけが寂しい。
いつか紙も雰囲気に合わせたやつでいけるなら、いっそう良いなあ。
勝田さんの繊細なのにシンプルな画、綿密に描かれた着物の柄、
可愛らしく表現された小物たちが本当にかわいい。
これだけでじゅうぶん心惹かれる。
書店で見かけた時はまったく知らない漫画家さんでしたが、即ジャケ買いしました。
もちろんほかの漫画も同様。
その結果、勝田さんの漫画をすべて買い集めるほどに!
大正・昭和の時代を背景とした物語が多く、
必然的に和装の人物が出てくるのですが勝田さんは一切手を抜かない。
背景の建物・部屋の内装、着物の柄、小物、アクセサリーにいたるまで
全てのコマで丹念に描かれているので、
自然に物語に入り込んでいけるのが素晴らしいところ。
勝田文さんの新刊が楽しみ。
『ちくたくぼんぼん』はかなり続きが気になっているのですが、
いつ出るのだろう。
『Daddy Long Legs』(集英社/2006)『ちくたくぼんぼん』(集英社/2009)
『あのこにもらった音楽 愛蔵版』(白泉社/2009)
『プリーズ、ジーヴス』(白泉社/2009)